
令和7年度は4つの大学で、就活を意識し始める2年生を中心に、これからの進路を悩む学生に向けて、ワークショップを開催しました。
社会に出る前に自分を知り、自分らしい生き方を見つけるためのワークや、社会の現状をデータなどから学ぶ90分。
学生生活もあと数年。どんな人生を送りたいかを今からしっかり考え、納得のいくライフデザインを描いていきました。
【実施校】
・国立愛媛大学(社会共創学部・理学部・就職支援課)
・私立松山東雲短期大学
・私立人間環境大学
・県立医療技術大学

講師はキャリアコンサルタントが担当。
大学の講師や新人研修の講師など多彩な顔を持ちながら子育てと仕事を両立してきた、経験豊富な方達です。
先輩社会人のリアルな経験談は、将来の選択に悩む学生にとって貴重なロールモデルとなりました。

今年度より活用しているライフデザインノートは、「カラフルで見やすい」と好評で、愛媛県にゆかりのあるお笑い芸人の記事や、すぐ書けるワークシートが盛り込まれており、「楽しく受講できる」と学生からも支持を得ています。

講義は「なぜ今ライフデザインを学ぶのか?」の問いからスタート。
ライフデザインは一度作って終わりではなく、何度も見直しながら変化に応じてアップデートしていくもの。
人生100年時代を背景に、多様な生き方が可能となる中、計画と実行を繰り返すサイクルの重要性が示されました。

様々なデータからマルチステージの人生や多様な働き方について説明があり、自分のやりたいことを実現しやすい環境が整ってきている現状を理解していきます。
ライフデザインを作成するには、自分の価値観を発見することが大切です。

そこでワーク1では価値観発見シートを用い、「自分を知る」ために一番印象に残ったこと、なぜそれが心に残っているか、何に気づいたかを深く掘り下げて記入していきます。
心が動いた経験を書き出すことで、自身の判断基準や価値観が明確になると説明され、改めて自分と向き合う時間に。
学生たちの冊子と真剣に向き合う姿が印象的でした。

書き終わった後はペアワークやグループワークで互いの気づきを共有。
前後左右の席同士でグループを作り、他の人の意見を聞いたり、自分のことを話すことでより理解を深めていきます。
大学生は普段から授業でこうしたワークに慣れている様子で、落ち着いた雰囲気で話しあっていました。

講義は人口減少や働き方の多様化について、データと図解をもとに知識を深めていきます。
講師からは男女の働き方の違いや賃金格差についても丁寧に解説。
晩婚化・未婚率の増加についてはグループワークで話し合い、子どもの数の理想と現実の差など、少子化にまつわる様々な要因について理解を深めました。

続いて助産師によるプレコンセプションケア(妊孕性(にんようせい)※男女問わず妊娠するための力を指す)の動画視聴では、子を持つ持たないに関わらず将来の選択肢を広げるための健康維持の大切さを学びました。
視聴後に一人暮らしの人も多い学生に講師から、「ちゃんと朝ごはん食べてますか?」と健康に意識するよう促す場面も。
ジェンダーに関する無意識の思い込みについては、既に中学や高校で学んでいる学生も多く、講師の話に頷く姿も見られました。

後半のワーク2の前に、愛媛にゆかりのあるお笑い芸人ティモンディさんから、このワークショップに参加した皆さんへエールを送る動画を視聴。
やればできる!と背中を押されて気持ちがあがったところで、自分の人生を設計するライフデザインシートの作成にかかります。
悩みながらも楽しそうに隣の人と会話する学生もいて、理想の将来像を自由に描いていきました。
さらにTODOリストで、その人生をかなえるために具体的な行動目標を設定して記入。最後にグループワークで共有した後、
「計画を立てて自分の理想を描くのが面白かった。30代はイメージできるがそれまでに20代で何をするのか、想像できてなかった、今だらけているのでがんばりたい」
「企業説明会とかに参加して未来を考えていきたい」
「感想を口にすると整理できて、他の人の話で気づきもあった」
「家庭を持つタイミングとか、70代まで生きているか想像できなかった。TODOリストで普段からアンテナを張っていき、趣味を増やすことを書いた」
といった大学生ならではの発表がありました。
講師からは、シートは数年後の日付を入れ、その時見直すことで自分を振り返り足元を確認できるようになっている、その時の変化に合わせて軌道修正して納得のいく人生に近づけてほしい、とのアドバイスをもらいました。

講義が終わると愛媛県が取り組んでいるひめボス認証制度について、県職員から働きやすく働き甲斐がある職場づくりに取り組んでいる企業が増えてきていることや、一部事例の紹介がありました。
興味のある業界の話になると表情が変わり姿勢を正す学生もいて、関心を寄せる様子も見られました。
最後に講師から
「作成は難しかったと思いますが、振り返ることが大事。キャリアの著名な人の言葉で『行動しないと成功しない』というのがあります。今、ここに参加することも行動です。目標に向かってチャレンジしてほしい」と激励の言葉で締めくくりました。

自分の人生の主人公は自分です。
本講座がこれから社会へ羽ばたく学生の皆さんの未来を明るく照らし、よりよい人生になるためのきっかけになれば幸いです。
【アンケート結果より】
○人生設計への理解や知識を得られたか(「得られた」「やや得られた」):98%
○参加してよかったか(「良かった」「やや良かった」):99%
<その理由>
・近い将来を考えることはあったが、20代後半から老後まで考えることはなかったため、新鮮な気持ちで取り組むことができた。
・自分でも知らなかった自分の内に秘めている願望が明瞭になったから。
・自分の今やるべきことが何か明確になった。
○感想
・実際の数字やグラフを見て、現状を知るいい機会になりました。
・普段の大学の講義では得られない内容でとてもよかったです。
・価値観発見シートやライフデザインシートを書く時にも、自分について考える機会になったのでよかったです。
ご協力いただきました先生や職員の皆様、並びにご参加いただきました学生の皆様、ありがとうございました。
