2024第1回ワーク&交流会 報告レポート
家事や育児に仕事に、毎日がんばっているパパを応援する「えひめスクラムプロジェクト」。
昨年は6回シリーズで、パパの家事や育児のスキルアップを図るため、
料理や時短家事だけでなく、ソーラーカーづくりに自然遊びなど、
子育てや親子コミュニケーションに役立つよう多彩な内容で実施しました。
また小さなお子さま連れのご家族には託児も準備。
パパだけでなく家族みんなで参加できるようにしました。
おかげさまで総参加者数は100人を超え好評でしたので、
今年は開催エリアを中予から東予や南予にも拡大。内容もさらにパワーアップして開催します。
第一回目は「和尚さん伝授!親子でかんたん本格カレー」
7月20日(土)に松山市三津の正念寺にて、親子の料理教室を開催。
なんと!ここの和尚さんはカレーが好きで好きでたまらなくて、毎日カレーを作って食べているそうです。
巷でも「カレー寺」として有名で、こども食堂でおなじみの方もいらっしゃるようですよ。
そのカレー愛から生まれるオリジナルレシピは多種多様で、お寺の自販機でも販売するほど。
今回はこの交流会のために、特別に誰でもかんたんに作れる美味しいカレーレシピを教えていただきました。
当日は真夏の日差しが照り付ける猛暑日。
15組の親子総勢45名がお寺に集まってきました。
まずは本堂に集合して、和尚さんのお話から始まります。
自己紹介の後、今日のカレーについて説明。
カレーはルールがなく自由にアレンジできるので奥が深いとのこと。
みなさん、この後のお料理が楽しみ、という感じでわくわくした様子で聞き入ってました。
話が終わると調理会場の座敷へ皆さん移動です。
今回は卓上コンロで親子一緒に調理します。
子どもたちもエプロンをつけて、早速材料のあるテーブルへ。
材料はシンプル!玉ねぎ・トマト・鶏肉。
スパイスは和尚さんが集めた何十種類もある様々な中からおすすめを何種類かセレクト。
種類によって味が変わるので好みに合わせてできるのは面白いですね。
慣れない包丁を使うわが子をサポートするパパの姿が、あちこちで見られました。
手を貸したり見本を見せたり。
普段なかなかできないスキンシップが自然とできるのも、料理ならではですね。
「目が痛い~」と玉ねぎ切るだけでも大変な様子の子どもたち。
実際に自分でやってみて料理の大変さを知ることで、
ご飯を作ってくれる親に対して感謝の気持ちが芽生え、食べ物を大事にする食育にもなるのも料理教室の良さです。
そして早速玉ねぎを炒めます。
パパのサポートを受けながら、一緒に作っていきます。
一生懸命にかき混ぜる子どもたちは真剣そのもの。
今日はカレーの付け合わせにニンジンのラぺを作ります。
酸味がお口の中のカレーをさっぱりしてくれます。
こちらもかんたんにすぐ作れました。
出来上がったら、みんなで一斉に「いただきます!」
ここは和尚さんが重視しているポイントです。
こうした挨拶は目の前の食事に感謝することにつながり、食育にもつながる大事なことですね。
自分たちの手で作ったオリジナルカレーはまた格別なようで、
あちこちから「美味しい!」「これいいね、家でも作ろう」という声が聞こえてきて、家族団らんの雰囲気に。
お代わりのご飯は大きな釜で炊いていたそうですが、子どもたちの旺盛な食欲であっという間に減っていきました。
この満足そうな笑顔が、今日一番のご馳走かもしれませんね。
実食が終わって片づけた後は本堂に戻り、今日の目玉の一つである和尚さんの講話です。
子育てのヒントとなるお話を、子どもにもわかりやすい昔話のスライドで優しく語りかけてくれました。
とても修行熱心で周りからも尊敬を集めている僧侶が、ある日、目の見えないおじいさんから目をくれと言われました。
一旦は断るものの、おじいさんから「布施はなんのこだわりもなく人に施すことではないのか」と言われ、
周囲の目が気になり目をおじいさんにあげました。
おじいさんは目を入れても見えないので、目玉をつぶして怒って帰ってしまいました。
僧侶は、自分こんなにしたのに感謝もないのか!と怒りをお釈迦さまにぶつけます。
するとお釈迦さまから
『お前は人に感謝されたいという見返りを求めている。本当に人の役に立ちたいなら、その執着は忘れなければならない』
と言われ、ハッとして反省した、という話です。
このお話は、人に何かする時に見返りを求める人がいますが
やってもらう側の気持ち次第なので
人にする時はあげたものとして執着しないことの大切さを言っています。
執着すると負の感情が出てきます。
子どもにも「こんなにしてあげてるのに」では毎日ストレスになりますよね。
執着を手放すと気持ちも楽になるし、笑顔になれる。
笑顔の周りには人も良い気も集まってきます。
今日の料理も、一方的ではなくお互いに助け合っていたから楽しかったのだと思います。
「食」はからだも心も作る、日々の基礎なんですね。
最後にみんなで記念撮影。
お腹も心もいっぱいで大満足な顔で、また一つ家族の思い出が増えたようです。
今日はいつもは料理しないので初めて包丁を使ったというパパもいて、
四苦八苦しながらも調理していました。
外で子どもと遊んで待っていたママが出来上がって食べる様子を
嬉しそうに、ちょっと誇らしげに見るパパの姿に、
このワーク&交流会がつなぐ家族の輪を実感しました。
ご参加いただきありがとうございました。