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交流会

2024第3回ワーク&交流会 報告レポート

2024.10.01

お父さんの仕事と家事・育児の両立を応援する「えひめスクラムプロジェクト」。
9月21日(土)新居浜市にて開催された第3回のテーマは、
「プロに学ぶ!パパのための乳幼児ケア」。
実は昨年松山市で開催されたのですが好評だったため、
今年は東予・南予でも開催となりました!
講師は松山東雲女子短期大学保育課准教授の岡田恵氏。
普段はあまり知る機会のない、
乳幼児期ならではの子どもとの関わり方をわかりやすく教えてくれました。

会場は小学校をリノベーションした「ワクリエ新居浜」の2階にある多目的室。
9月も下旬なのに、まだまだ残暑が厳しい日が続いて気分は真夏。
学校の仕様をそのまま生かしているので、夏休み中の学校に来た気分です。

まずは先生の自己紹介から始まります。
優しい語り口の先生の声が穏やかな空気を作りだし、セミナーなのに堅苦しさが一切なく、参加の皆さんもリラックスした様子で話を聞いていました。

広い多目的室の端はたくさんの本が並ぶ、本棚がある小上がりスペース。
小さな子どもをみながら講義を受けるにはぴったりです。
広さがあるので、靴を脱いで小上がりでゆったり座ったり、椅子に座ったり。
子どもたちも本を読んだりくつろいで、
それぞれが自由に思い思いのスタイルで先生のお話を聞いていました。
これなら、家族が一緒でも負担感もなく受講できますよね。
先生からは「育休をどれくらいとっているか」の質問が。
「5日」
「なし」
「トータルで1ヶ月」
どのパパもあまりしっかり育休が取れてないようです。
昔に比べたら取りやすくなったとはいえ、実際はそうでもないのかもしれません。

〇子育てポイント:自分らしさを大切に
理想のパパについては、
完璧を求めないこと、
と先生からアドバイスをいただきました。
自分らしさを大事にしてほしいそうです。

ここでまだ結婚してない保育士さんに質問。
パートナーに何をしてほしいか聞くと
「家事とか洗濯とかしてほしい」
の回答が出ました。
今や男性の家事は必須条件のようですね。

お次は子どものあやし方のアドバイスです。
子どもがぐずったり、なかなか寝ない時に
よくだっこをしてあやしますよね。
最初はゆっくり揺らしたりしていても
パパも眠かったり忙しかったりすると、つい
「早く寝てほしい」
とばかりに大きく揺らしたり、ポンポンと叩く強さが強くなったりして
逆に赤ちゃんを起こしてしまいます。
焦らず、ゆとりをもって子どもに接すること。
パパも日頃のストレスを軽くして、がんばりすぎないのが大事だそうです。

またしつけでよく聞くのが「人に迷惑をかけないように」
この子育てで育った子は、自分に価値を見出せない子が多い、
というデータがあり、特に日本は低いそうです。
1歳の子がスーパーで勝手に商品を持ってきてしまったら、
怒る親が多いと思いますが、
小さな子はまだ善悪がわかりません。
怒られてばかりの子はいつしか大人の顔色をうかがう子になり、
自分で考えようとしなくなります。
おおらかな目で、「ダメ」ではなく
「〇〇になるからね」と具体的に話すのが効果的なんだそう。

ここからは子どもの成長に沿ってポイントを絞って説明。
小さいうちはパパやママから離れないのは、安全とわかっているから。
4~5歳になると自分に自信が出来たり、親より友達が大事になり離れていきます。

〇子育てポイント:子育てに正解はない
なんでも自分でやろうとしても思うようにできない子は
実は発達している証拠なんだそう。
できないことも必要。
その経験を積み重ねることで大人になっていくんですね。

〇子育てポイント:言葉にすることが大事
下の兄弟にかまってばかりだと、上の子は分かっていても寂しい。
子どもも事情はわかっているのでちゃんと言葉で
「えらいね」と言ってあげてください。

〇子育てポイント:話すコミュニケーション
読み聞かせは語彙が増え、言葉の発達に有効です。
タイミングが大事です。寝る前の子どもが落ち着いた時が一番。
〇子育てポイント:アタッチメント
親子関係など人に対する信頼を形成します。
叱るとマイナスの感情が出てきて、成長しなくなります。
質問には何度聞かれても丁寧に答えてあげてください。
〇子育てポイント:ウソも成長の証拠
想像力がないと嘘はつけません。

学童期は劣等感を覚えたり、子どもにも新しい感情が生まれてきます。
子どもの言い分も聞いてあげることで自分で何が悪いか考えるようになります。

子育ては作っていくもの。
お手本通りの理想ではなく、自分らしい、
自分にとっての子育てをするのが一番なのでしょうね。

パパが熱心に講義を聞いていると、子どもたちは退屈になりますよね。
そこで託児の保育士さんの出番です!
本や赤ちゃん人形を使って遊んでくれるので、子どもたちが集まってきました。
こんな風景が当たり前なのも、交流会の良さです。

特に今日は会場が広いのでのびのびと遊んでいます。
パパも保育士さんがいるから安心していられますね、

講義が終わると次はパパの交流会です。
みんなで車座になり、岡田先生も加わって感想を言います。

ここで質問がでました。
里帰り出産は、男性の実家か女性の実家か、どちらがいいのか。
先生からはどちらでも本人が落ち着ける場所がいいとのアドバイスに、
質問した方は納得した様子でした。
また育休を取るタイミングについての質問には
人にもよるけど生まれてすぐが一番、だそうです。
ゆっくり寝られない妻に休んでもらうにはこのタイミングがベストです。

次々に出てくる質問には、先生が丁寧応えてくれました。
実りのある時間だったと思います。

最後にご参加の皆さん全員に、ワクリエ新居浜1階にある「木育ひろば 木音(ころん)」を
無料でご利用いただけるチケットをお渡ししました。
ここは「木のおもちゃ」がたくさんあり、
親子で楽しめるスペースです。
木育とは木の手触りや匂いなど、
五感を刺激するおもちゃで子どもの発達を促すことを目的にしています。
早速講義で学んだことを実践するにはぴったり。
えひめスクラムプロジェクトのワーク&交流会は、
当日だけでなくその後もパパ達に役立つ内容であるよう、
常に新しい仕掛けを考えてフォローしています。
今後もいろいろな企画がありますのでご期待ください!

ご参加いただき、ありがとうございました。

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