2024第5回ワーク&交流会 報告レポート
パパの仕事と家事・育児の両立を応援する「えひめスクラムプロジェクト」。
10月26日(土)に宇和島市の「パフィオうわじま」にて開催された第5回のテーマは、
「プロに学ぶ!パパのための乳幼児ケア」。実
は今年は東予に加え南予でも追加となりました!
松山東雲女子短期大学保育課准教授の岡田恵氏が、
乳幼児期や学童期の成長の過程での発達とパパの心構えについて学ぶ講義が開催されました。
会場は「パフィオうわじま」はすぐ隣にJR宇和島駅があり、
交通の便も良く、運が良ければアンパンマン列車も見られる人気のスポットです。
当日はそこの4階にある「子育て世代活動支援センター」の多目的室で開催。
朝から多くの親子連れで賑わっていました。
当日会場に来て興味を持ったパパたちも参加OKとして12組の親子総勢27名が聴講しました。
講義が始まる前から、子どもたち遊ぶ様子を見ては声掛けをしていた岡田先生。
穏やかな表情と声のトーンで和やかな雰囲気のまま講義はスタート。
今回も岡田先生の助っ人に保育士さんが駆けつけてくれました。
お子さんと一緒に聞くパパもいれば、お任せして1人で集中して聞くパパも。
まずは動画を見て理想の育児と現実の育児について考えます。
この落差にショックを受けるパパも少なくないそうです。
そこで岡田先生から
「理想のパパってどうですか?」
と質問。
参加したパパからは、
「家族が潰れそうな時にしっかり支える」
「1人ではできないことを、みんなでする」
「家族みんなが笑顔でいられるようにする」
のお答えがありました。
映画などで見る、かっこいいパパそのもののイメージですね。
しかし、岡田先生からは、
「父親がどうあるべきかというより、自分らしさを大事に」
とのお話がありました。
ママだけが子育てをしていると、どうしても子育てへのプレッシャーを感じてしまい、
そのストレスから子供へ否定的な声掛けをしてしまうことも。
そうしたことで、日本の子どもたちの自己肯定感は世界的に見てかなり低い水準だそうです。
ママがニコニコして子育てできるよう、パパを含めた周りのサポートが必要ということですね。
とくに、乳幼児期では寝かしつけなど、泣いてしまってママじゃないとダメ!
ということも多くあるようです。
でもパパができないからといって不安に思う必要はないそう。
生きていくためのルールを教えるなど、パパが必要になる場面もあります。
自信をもって、育児に参加してもらいたいですね。
自己肯定感の低さは、周りの目を気にし過ぎてしまう子育ても要因の1つ。
子どもの行動を厳しく管理、やりなさいと強制することで、
子どもたち自身が「自分はダメな子だ」と思ってしまいます。
「子どもは世の中のルールを知らない、大らかな気持ちで見守る」
このようなことが必要だそう。
何事も親が解決してしまうと主体性は育ちません。
「いい子」に育てるのはなく、失敗から学び、
自分の意志や気持ちを大切にする経験を積ませること。
自分の周りには安心できる大人がいる、この環境を与えてあげることが親には必要です。
離乳食について、
・5~6か月
・首がすわっている
・食べ物に興味を示す
こういったタイミングでスタートすること、
とくに手づかみ食べは手で触れる刺激など、五感を刺激するのでいいようですよ。
親として気になる子どもの発達ついては、「愛着の形成」が必要であるとお話がありました。
「人に対する基本的信頼の獲得」と言葉は難しいですが、
親子の関わりの中では安心感を与えてあげることが大切だそう。
もし子どもが失敗しても「大丈夫」という気持ちが持てるよう、
失敗しても自分には能力があるんだと理解して成長できるように支えていきたいですね。
子どもの発達はスモールステップで、小さな達成感を褒めることが必要です。
子どもの様子を見て、ポイントで褒めてあげましょう。
最後に、岡田先生から子育ては「おもしろい」ものだとお話がありました。
理想の親というより、目の前の子どもと向き合い、
共感してどうすれば生き生きと育つかと考えながら育てる。
つい、大人の都合で〇〇しなさいと言ってしまいがちですが、
子どもと向き合うことこそ子育ての基本なんですね。
さて、ここからはパパたちだけの交流会。
今日の感想や日頃の子育ての悩みなど、男同士だからこそできる話をしていきます。
参加したパパからからは、
「初めてパパになり、子どもと過ごす時間を増やすために転職した」
「3人目。育児の経験はあるが、専門的なことを学んだのは初めて
上の子たちの経験からそうだろうなと思いながら聞いていた」
「自分が思っていたより、気楽に子育てしていいんだと思った」
などの感想がありました。
育休については、取得したパパ、忙しくて取得できなかったパパと様々でした。
3人の子育てをしているベテランパパからは、
上のお子さんの時は制度があるのは知っていたけど、会社での取得者はゼロ。
だけど3人目は社会的な流れで取得できたとのこと。
子育て対して社会全体も変わりつつあるようです。
子育てに対する悩みは
「夜にとにかく寝ない。昼間も寝ない。妻も疲弊している」
「洗濯物をたたんでも、たたみ直される」
「毛が生えない」
など、深刻な悩みから微笑ましい悩みまでそれぞれでした。
岡田先生からは、
「今の時期は余裕のない期間。今しかないからこそ、それを楽しんで欲しい」
とお話がありました。
たしかに睡眠時間がとれないのは親にとって辛いことです。
しかし子どもが大きくなってしまうと、そんな時間こそ懐かしく感じるものかもしれません。
辛い時期ですが、夫婦で助け合ってがんばって欲しいです。
と思っていたら…
赤ちゃんが突然の寝返りを!!!!
大人たちが全員で見守る中、上手に手も抜けて、つい拍手が起こります。
寝ないで迷惑かけるけど、がんばって成長しているよ!
そんなアピールをしているようで、交流会全体がほわっとした空気に包まれました。
そんな雰囲気で気が付けば、自然とパパ同士が悩みを相談し合う姿も。
いつもより少ない人数ならではの近い距離間からぐっと親近感がわく、近しい交流ができたようです。
「ママ同士は公園でも気が付けば、隣と話ができているが、パパは不審者と思われるリスクもあり、話しかけることもできない」
「夫婦で参加するイベントは多いが、パパが主役のイベントはなかった」
「もっとあったら行きたい」
それぞれにこんな思いもあり、やはりパパ同士のコミュニティも大切だなと改めて感じました。
イベントの終了後、解散せずにそのままパパ同士が集まって話をする姿が見られ、
パパ友づくりもできた交流会となり嬉しく思いました。
ご参加いただき、ありがとうございました。