2024第8回ワーク&交流会 報告レポート
お父さんの仕事と家事・育児の両立を応援する「えひめスクラムプロジェクト」。
11月23日(土)大洲市で開催された第8回のテーマは、
「パパ必見!家族のベストショットテクニック~ポコペン横丁編~」。
今回は大洲の写真映えスポットを巡りながら、親子で撮影コミュニケーションをはかります。
家族の大切な瞬間をより魅力的に残す撮影のコツを、プロカメラマンからパパたちに伝授しました。
秋も深まり、ぐっと気温が下がりつつも、お天気に恵まれ日差しが温かな土曜の朝、
9組の親子25名が参加しました。
集合場所となった「とも屋」は古民家を素敵にリノベーションした貸会場で、
レトロ感がかえってモダンな雰囲気を醸し出す、居心地の良い場所です。
皆さん1階で受付をして、中の階段から2階の和室へ移動します。
講師は前回の今治に続き、プロカメラマン・和田さんです。
今回はスマホでの参加者が多かったので、
スマホで撮影するポイントを中心に説明されました。
●水平を見る
●交差するところにシンボルになるものを配置
この2つはしっかりマスターしておきたいですね。
次に、手軽に撮影できるからこそ、つい見逃しがちなNG構図の説明がありました。
●串刺し構図
人を撮る時に木や電線が背後にあると、人から生えているように見える。
●首切り構図
壁などの境目がちょうど首のところにきてしまうので、切れ目のように写る。
スマホだと気軽に写真を撮れるので、パッとボタンを押してしまいがちですが、
こういう構図にならないよう注意したいですね。
そして余白の撮り方について。
テレビドラマなどで人との掛け合いシーンでは、
画面に余白が多めにとられているそうです。
ポイントは目線の先に少し広めに余白をとること。
この構図の参考には漫画がいいそうです。
漫画の構図通りに撮ってみると、面白い写真が撮れて新しい発見があるんだとか。
ぜひ、試してみたいですね。
熱心に話を聞くパパ達に「とにかく実践するのが早い」と皆一緒に外へ。
最初の撮影スポットは、歩いて1分の場所にある「おおず赤煉瓦館」です。
レンガの赤がきれいな背景となり、レトロな感じの写真が撮れます。
早速、和田さんからパパへ熱心なアドバイスが。
建物と人を写す時は、水平・垂直を意識することだそうです。
また目線の先が広がるように配置すると、
奥行き感のある写真に仕上がります。
自由に動くお子さんの撮影は難しいのですが、
お子さんと目線の高さを合わせると大人の見方とは違う写真が撮れるそう。
しっかりと脇をしめて、シャッターチャンスを狙うパパも。
足がしびれそうになりますが、かわいいお子さんのために頑張っていました。
中にはモデルさん顔負けのポージングをするお子さんも。
パパも一生懸命に撮っています!
一通り撮影したら次は、肱川河川敷が見渡せる広場へ。
ここは背景に大洲城が映る、プロカメラマンおすすめの撮影スポットです。
かわいい写真が撮れて、パパも嬉しそうです。
こんなシーンも今しか撮れないもの。
成長の記録としても、宝物になりますね。
こちらのパパは、ママ同士のおしゃべりの瞬間を撮影。
和田さんによるとポーズを撮るような写真もいいですが、
こういった自然な表情も大切だそう。
お子さんが大人になった時に見ると、
パパとママの愛情を感じる1枚になることでしょう。
この日は晴天で、空には秋を感じる様々な雲が浮かんでいました。
和田さんによると、空を撮るポイントは感度をしっかり調整しておくこと。
白飛びしないようにすることが大切です。
また雲だけ撮っても分からないので、
山を入れて配置を考えるバランスのとれた写真になるそうです。
背景と人物の配置に工夫するなどのアドバイスのもと、
いろいろな写真を撮影するパパたちが見られました。
場所を変えて、今度はメインのポコペン横丁へ移動です。
ここも徒歩1分!
ほんと大洲の撮影スポットは近くてお子さま連れの散策にもぴったり。
昭和の風情たっぷりの会場はどこもかしこも絵になる撮影スポットに。
昔、見た覚えのある看板が!?
そして、みんなが楽しみにしていた横丁の奥にある「思ひ出倉庫」へ。
もちろん、今日の参加者は皆さん無料で入館できます。
中には昭和の珍しいアイテムがぎっしりで、撮影にぴったり!
室内で写真を撮る時は、照明をうまく活用することが必要。
どこからどこへライトが当たっているのか、考えてカメラを向けるといいそうです。
パパだけでなくお子さんたちも楽しそうに撮影をすすめていきます。
参加者1人1人に丁寧にアドバイスをする和田さん。
距離感が近いので、自然と会話も弾みます。
白い壁を利用すると、光が反射しレフ板代わりになるそうです。
同じ場所で撮影しても正面からだけではなく、
角度を変えることで印象の違う写真になります。
ここで和田さんがさっとレフ板を出して、光加減の演出をサポートしてくれました。
もっといい写真のためなら、自然と体も動いてしまうんでしょうね。
また人物だけではなく、植物を撮影することで季節感を感じる写真になりようですよ。
撮影中のパパに和田さんから
「モデルへの指示があってもいいですよ。例えば、水に手を伸ばしてみてとか動きをつけてもおもしろい」
とアドバイスがありました。
たしかにカメラを向けると「ピース!」とワンバターンになってしまいがち。
自然なしぐさを写真におさめるのもいいですね。
次の撮影スポット「おはなはん通り」に行く途中で、和田さんが
「ここも雰囲気あっていいんですよ~」とおすすめスポットを指すと・・・
皆さんがこぞって脇道の路地へ。
映画のセットのようなお店や家屋が並び、撮りたい気持ちを刺激されたのか
家族同士で撮影するシーンも。
大洲には、思いがけないところに魅力的な場所があちこちにあるんですね。
そして最後の撮影スポットに移動です。
この「おはなはん通り」は、
昭和の時代に全国区のテレビドラマの舞台となったことで命名されたのだとか。
まるでドラマの1シーンのようなショットですね。
あえて離れた位置から撮るというアドバイスもありました。
同じ場所ですが、カメラマンの位置が変わるだけで、違った印象に撮れます。
散歩と撮影を楽しんだら、会場のとも屋に戻ります。
お待ちかねのベストショットの報告会の始まりです!
それぞれが今日撮った自慢の写真を見せ合って盛り上がりました。
中にはスマホを逆さまにして撮った写真や、
あえて逆光を利用して後ろから光が当たっているような写真もあり、
カメラマンをうならせるパパも。
この1時間でスキルアップしたようですね。
自慢の写真を紹介し合うことで、自然と距離も近くなり、連帯感も出てきました。
大洲という土地柄や、日本家屋の会場もよかったのかもしれません。
さて、ここからは恒例のパパ交流会。
パパだけ別会場に移動です。
今日の感想や子育ての困りごとを順番に話し、交流を深めていきました。
まずは今日の感想から。
「色々教えてもらって子どものいいショットが撮れてよかった」
「大洲のいいところを知れてよかった。被写体を中心にするばかりだったのでずらすことを知れてよかった」
「妻に誘われてきたが、一眼レフが欲しくなった。写真に興味がわいた」
「シルエットを出すために逆光がいいと知った」
「カメラを買った。カメラを通じてコミュニケーションがとれてよかった」
「一眼レフもあるが、今日はあえてスマホ。アドバイスのおかげで納得の1枚が撮れた」
「妻に連れてこられたが、参考になることがたくさんあった」
など写真だけでなく、コミュニケーションを学べたというパパも。
和田さんから、
「カメラは相手とコミュニケーションが取れるツール。子どもの写真は今しか撮れないので、どんどん撮ってプリントアウトして欲しい。壁に貼ってそれば色あせていく様子もまた歴史になる」
とお話がありました。
次の話題はパパたちのお悩み相談へとうつります。
「段取りが悪いと妻から注意される」
「子どもが寝ない」
「叱り方に悩む」
「イヤイヤ期でその対応に悩んでいる」
など、ママへの対応や子育てに対するお悩みが次々とでてきました。
今回はお子さんの年代が幅広いこともあり、
既にお子さんが大きくなっているパパから、
新米パパへのアドバイスもありました。
「1人目は手をかけ過ぎていたかも。2人目になると手をかけてなかったが、それがかえって良かったようだ」
「叱るというより、何がダメなのか説明するのがいいかも」
「イヤイヤ期は怒っても仕方ない。気持ちを切り替えさせるように他へ注意を引いてみる」
「子育ては知らない間に終わった。過ぎるのを待つのも1つ」
「イヤイヤ期も成長。その子が〇〇がしたいんだなと思って成長を楽しんで」
子育てを経験した先輩パパからのアドバイスだからこそ、
同じ立場である新米パパたちには響いた様子でした。
また嬉しかったのは今年2回目参加のリピーターパパさんがいたことです。
好きな内容を、複数同時に申し込めるのもこのワーク&交流会の魅力の1つです。
また他の回でも、昨年のワーク&交流会に参加されたパパがいたり、
リピーターパパが徐々に増えていっているのは嬉しい限りです。
毎回、交流会に参加されたパパからは
「参加して勉強になった」
「無料だし、他のパパと知り合う貴重な機会」
「こういう場はなかなかないので、来て良かった」
と感想をいただいていましたので、
また参加していただけるとスタッフもやりがいを感じます。
こういう活動が広がることで、パパがもっと輝くきっかけになればと思います。
もちろん今回もパパ達がいない間は
託児の保育士さんがしっかりお子さまをみています。
これも子育てを応援するワーク&交流会の良さの一つだと思っています。
参加者の中には
「地元にいても行ったことがなかった場所がたくさんあって、楽しかった」
とか、
「こんな場所があったとは知らなかった」
など、あらためて地元愛媛の魅力を発見した人もいました。
子育てや家事だけでなく、
地元の発見もできてお子さまの地元愛も育てられる。
ワーク&交流会は愛媛のパパを応援します!
ご参加いただき、ありがとうございました。