企業のための出張勉強会 マネジメント編
家事も育児も男女関係ないのが当たり前になってきていても、現実はまだまだ。仕事と家庭の両立には職場の支援も不可欠です。
そこで企業でもワークライフバランスが叶う職場環境の支援につなげようと、講師を企業に派遣する出張勉強会を今年度実施しました。
業界も地域も異なる企業へ、テーマによって選抜した講師を派遣。各企業の課題に解決のヒントとなるよう講義内容を作成しました。
今回はその中で、経営者や管理職向けを得意とする講師の樋口さん((株)日本エイジェント常務)の勉強会レポートをお送りいたします。
(株式会社しまなみリーディング様、南海放送株式会社様、株式会社愛媛CATV様、愛媛県国民健康保険団体連合会様実施分より)
樋口さんは斬新な発想で様々な企画を立ち上げ、特許を持つ事業もあるアイデアマンです。
会社の方針も「クレーム」は「お困りごと」、「クレーム対応」は「人助け」と発想を変えることで前向きにお客様の要望に応え、顧客目線で考えることの大切さを浸透させているとか。
講師は「家族のやりたいことのマネジメントが自分の役目だと思っている」そうです。家庭も仕事もマネジメントという点では共通していることを伝え、次のワークに。
子育ての極意とマネジメントの極意について、それぞれワークシートに書いてもらいます。その後に数名が発表しました。
子育てでは「会話を欠かさない」「噓をつかない」「1人の人間として認める」「失敗してもある程度はやらせる」など、自主性をもってもらうようサポートしたり、愛情をこめて失敗談も話すことなどがあげられました。
講師からもコミュニケーションや否定しないことが大事だという話が出ました。
マネジメントでは「ほめる」「嘘はつかない」「方向性を示す」「気づきや目標を与える」「根気よく伝える」「自主性をもってもらいサポートする」など人材育成にもコミュニケーションを取って意思疎通をとることが大事だというが多く出ました。
また子育てと部下の育成がほぼ同じ考えの人がかなりいました。
子育てと同じ情熱で部下に向き合えているか、逆に子どもにも部下との向きあい方を生かせるのではないか、との問いかけにうなづく人も見られました。
ワーク2では仮想の設定で、相手が子供か部下かでどう応対が違うかを個人で書き出しました。実際に参加者と講師で寸劇のようなやり取りをし、受け答えが『ブラック』か『ゆるブラック』か『ホワイト』かをジャッジ。
日常のありそうな光景も、実はブラックだったりしてハッとすることも。
そして社内イベントを企画し社員が一つになる仕掛け作りを動画を交えて紹介。お互いに支え合い、感謝が生まれたそうです。
またコロナ禍で若手に接客方法を任せた事例も紹介。従来の方法とは全く違う自由な発想で業績を伸ばしたそうです。ジェネレーションギャップは実は従来の価値観が邪魔しているだけかもしれません。
今回企業様から「実はこうした勉強会はもっとしてほしい」との声を多く頂きました。喫緊の課題として人材育成をあげるところが多いようです。
最後に講師からのメッセージです。
「教えることは共に夢や希望を語ること」
親から子へ、上司から部下へ。伝える言葉は違えど、より良い未来となるように願う想いは同じです。
子育ても部下の育成も「人を育てる」意味では共通しています。
スクラムを組むように皆で力を合わせて理想の社会を実現したい。この事業の主旨にも通じるメッセージだと思いました。